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(76×100)

竹の子 2000.5.9
竹の子を造るため、新しい縞の布を買っていたのだが、
どうしてもあの竹の子の土を蹴飛ばして出てくる生命力を
だすことができない。
悩んでいると、頂いていた帯の縞の柄を思い出す。
たぶん着物として着た後、帯にされたのではないかと思う。
布に多くの時が刻まれている。ところどころが朽ちてクタクタの布。
しかし、ハサミで切り、竹の子の皮の部分に当ててみると、
その時を待っていたかのように竹の子の命が通いだした。
不思議な一瞬だった。
人のために十分活躍した布には力があるようだ。

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