陽に向かうカンナ
(63×77)
陽に向かうカンナ 2002.7.30
冬の赤はポインセチア、春の赤は椿、そして、
夏の赤にはこのカンナを「赤色の花」の三部作として布絵にしてみた。
思うに、このカンナの花はあまり、人から綺麗だとか、
見ていると心がなごむとか、好きな花の一つです、とか
言われた事がない花だと思う。
去年、もう夏も終わる道端で、私はこのカンナに出会った。
誰から見られる訳でもないのに、このカンナは自分の色である、
この燃えるような赤の色を持って、夏の終りの陽の中で
懸命に咲いていた。
何時から、ここに植えられたのか、なぜ、ここに植えられたのか。
そんなことはとうでもいい。私はここで咲いているんだから。
そんな強さをこの花は持っていた。